10月の伝道掲示板

岩もあり 木の根もあれど さらさらと
 たださらさらと 水の流るる
          甲斐和里子

覚法寺だより 第50号

 

お彼岸も過ぎて暑さも一段落、一日一日秋らしさを感じられる頃となりました。読書の秋、スポーツの秋、味覚の秋、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

毎年ご案内しておりますが、本願寺派(西本願寺)のお寺では、この時期から報恩講(宗祖親鸞聖人の御命日)法要がお勤めされます(違う時期にお勤めされるお寺もあります)。本山での御正忌報恩講(毎年1月9日から16日)に先立ってお勤めされることから「御取越(おとりこし)」とも呼ばれ一年で最も重要で丁重に勤められる行事で、ご門徒さんの家ごとにお勤めされる地域もあります。

 

島根の覺法寺では、今月23日(日)にお勤めいたします。また、東京分院では、既に本願寺仏師の先生に制作を依頼しておりましたご本尊が完成し、11月5日に本山に於いて木仏点検を受けた後、11月19日(土)に、お迎えしてお勤めさせていただきます。有縁の皆様には、万障お繰り合わせの上、お参りくださいますようご案内申し上げます。

 

さて、本山では、10月1日より伝灯奉告法要が始まりました。この法要は、去る平成26年6月6日、法統を継承された専如門主が仏祖の御前に奉告されるとともに本願念仏のご法義隆盛と宗門の充実発展を期して修行されます。ご門主様は、「法統継承に際してのご消息」の中で「『自信教人信』のお言葉をいただき、現代の苦悩をともに背負い、御同朋の社会をめざして皆様と歩んでまいりたい」と述べられ、「伝灯奉告法要についてのご消息」では、「私たちは、凡愚のまま摂め取って捨てないとはたらき続けていてくださる阿弥陀如来のお慈悲を聞信させていただき、その有り難さ尊さを一人でも多くの方に伝えることが大切です。それとともに仏智に教え導かれて生きる念仏者として、山積する現代社会の多くの課題に積極的に取り組んでいく必要があります。まさにこのような営みの先にこそ、『自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する』道が拓かれていくのでありましょう」とお示しくださいました。一人一人が主体的に社会の課題に関わっていけるよう、できることから始めたいと思います。

 

 覺法寺(島根)では第10期(来年5月)に、東京分院では、第3期11月5日に参拝を予定しております。詳細は、覺法寺にお尋ねください。

                           合掌              

 

    平成28年10月