7月の伝道掲示板

安楽浄土にいたるひと

五濁悪世にかへりては

釈迦牟尼仏のごとくにて

利益衆生はきはもなし

       親鸞聖人(浄土和讃)                                                      

覚法寺だより 第35号

 

今年も折り返しました。東京では、もうしばらく梅雨空が続きむし暑い日が多くなりそうです。皆様、お変わりありませんか。覚法寺東京分院の工事は、天候の影響等で基礎工事が遅れています。上棟は、今月24日の予定ですが、今後の天候次第では、若干の遅れが見込まれる状況です。

 

 覚法寺では、既にご報告の通り昨年9月11日付で前住職が退任致しました。この度、本願寺派よりご案内をいただき、6月26日、本山にて開催された第27回 住職 開教使 退任式に前住職とともに参加させていただきました。

 

今回の退任式は、昨年6月に法統を継承された前門様、前裏方様もご臨席の中、ご門主様、総長よりねぎらいのお言葉を頂戴いたしました。お寺ごとに事情は違いますが、それぞれにお寺を護り、おみのり(御法・み教え)を伝えてこられたご苦労を思うと、太目の新米住職としては、とても身の引き締まる思いでありました。午前中の退任式に引き続き、午後からの感謝のつどいでは、前門様のご挨拶の中「私も退任住職のひとりとして参加させていただいております。」とのおことばに、笑いと大きな拍手が沸き起こるなど和やかな雰囲気に包まれ、退任された住職、開教使方の無事にバトンを渡すことができて「ホッとした」という本音とともに「これからも生涯現役で頑張るぞ」といった熱い思いの伝わってくる尊く有り難いご縁でした。

 

 さて、今月と来月は、お盆を迎えます。俗に、地獄の釜の蓋が開くと言われるように、浄土真宗以外では、ご先祖様が一年に一度帰って来る時期とされ、おもてなしをするための行事になっているようです。ご先祖さまをもてなして、これで喜んでくれるだろうということで終わるとするならば、それは仏事ではなく私事になってしまうのではないでしょうか。仏事とは、故人を縁として、私自身が仏さまのみ教えに耳を傾け、転迷開悟(迷いを転じて悟りを開く・仏教のこと)の道に出遇わせていただくことです。それが先人方の願いであり、掌を合わせ、お念仏申す姿を何よりもお喜びくださることでしょう。

                               合掌 

   平成27年7月