2月の伝道掲示板

仏法は 死を問いとして

それに応えるに足る

 生を求める道である

      金子大榮

 2月に入り、寒さもピークを迎えようとしています。同時にインフルエンザも蔓延しているようです。皆様も体調管理には、十分ご注意ください。


 1月には本山に於いて御正忌報恩講(宗祖親鸞聖人のご命日法要・9日~16日)がお勤まりになりました。16日のご満座後、専如ご門主様が、「伝灯奉告法要についての消息」を発布されました。伝灯奉告法要は、ご門主が法統を継承されたことを仏祖の御前に奉告するとともに、お念仏のみ教えが広く伝わることを期するもので、平成28、29年に修行されることになりました。「ご消息」とは、歴代のご門主様が、そのお心を広く伝えるための書簡のことです。全文を同封いたしますのでお読みください。


 その中でご門主様は、「仏智に教え導かれて生きる念仏者として、山積する現代社会の多くの課題に積極的に取り組んでいく必要があります。」と示され、「このような営みの先にこそ『自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する』道が拓かれてくるのでありましょう」と宣べておられます。


 ご門主様が、指摘された欲望の肥大化によって、いのちの軽視がもたらされたように思えてなりません。お釈迦様のおことばに「すべての者は暴力におびえ、すべての者は死をおそれる。己が身にひきくらべて、殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ。」(法句経10―129)とあり、また「『われらはこの世において死ぬはずのものである』と覚悟をしよう。人々がこのことわりを知れば、争いはしずまる。」(法句経1―6)ともあります。


 死すべきいのちが、様々なご縁に恵まれ、あらゆるいのちに支えられて、今、ここに生かされているのです。自らのいのちを尊ぶことのできる人は、他のいのちも同じように尊ぶことができるのではないでしょうか。


 覚法寺分院では、2月14日(土)午後2時より定例法話会を 3月21日(土・春分の日)午後1時より春季彼岸会をお勤め致します。ごいっしょに仏法に耳を傾けてみませんか。皆様、お誘い合わせてお参りください。

                                合掌                                                   平成27年2月