6月の伝道掲示板

宗教に利益(りやく)がないはずはない。

けれど利益をあてにしたら宗教は
欲得ずくの取引(ビジネス)か賭博(ギャンブル)に

化してしまいます。

                        亀井 

   覚法寺だより 第10号

今年は、全国的に例年より早めの梅雨入りとなりました。しばらくの間は、じめじめとした日が続くと思われます。皆様、お変わりございませんか。

さて、今月の法語は、NHKの心の時代などでご活躍の亀井鐄(かめいひろし)師のお言葉です。

宗教の本質とは何か、考えさせられるお言葉です。

 現代は、御利益信仰花盛りといったところでしょうか。家内安全・交通安全・商売繁盛・無病息災・ぽっくり寺・縁結びの神様から縁切りの神様といった具合で、まるで好みの洋服を選ぶかのように人間の欲望に合わせて様々なご利益を売りにする宗教が氾濫しています。

中国の曇鸞大師は不老長寿の仙術を身に着けて、いい気になっていたところを菩提流支(ぼだいるし・インドから中国へ経典を伝えた三蔵法師のひとり)より無量寿(浄土)の教えを授けられて仙術の経典を焼き捨てられました。また、法然聖人(親鸞聖人の師・浄土宗の開祖)は「祈って病気が治るなら死ぬ人はいないでしょう」と仰いました。

お釈迦様は、人として生まれることの有り難さ、さらには、仏法に遇うことの有り難さ尊さをお示しくださいました。そのことに気付かされることは、大いなる御利益といえると思います。

浄土真宗にも大いなる御利益があります。それは「本願を信じ念仏申さば仏に成る」のお言葉どおり阿弥陀様のお育てにあずかり、お念仏申す人生を歩ませていただくことです。欲と怒りに振り回され愚かな生き方しかできない私は、本来、仏に成ることはできようはずもありません。しかし、阿弥陀様は、「どうあっても必ず往生成仏せしめる」と、その親心は、南無阿弥陀仏の喚び声となってひとりひとりに至り届いているのです。

覚法寺東京分院では、6月26日午後2時から定例法話を7月21日に歓喜会(お盆会)をお勤めさせていただきます。ご一緒にお聴聞なさいませんか。是非お誘い合わせてお参りください。また、7月・8月にご自宅でのお盆のお参りをご希望の方は、お電話にてご相談ください。

                            合掌                                  

  平成25年6月1日